夜間の熱中症について

 

いつもご覧いただきありがとうございます!

院長のながしまです。

今回は『夜間の熱中症 について話します。

熱中症は昼間の暑い時間帯だけに発症するとは限りません!!

熱中症の罹患者の振り分けとしては
朝から夕方  :  60%
夕方から朝  :  40%

となっているそうです。

夜間の熱中症の怖い点は昼間の熱中症と違って睡眠時に進行していくので自覚症状が少ないということです。

目が覚めたら熱中症!!何てこともありますが、もちろん『そのまま目を覚まさない・・・』何て例も存在するそうです。

症状や原因は基本的には同じなので省略しますが、今回は夜間の熱中症で気を付けたほうがよいポイントを書いておきたいと思います。

1、寝汗
部屋の室温が高ければ、当然汗をかく量が増えます。

寝たいる最中は体と布団が常に密着している為、自分が思っている以上に汗をかいています。

高齢の方は夜間にトイレに行くのが嫌と言うことで、水分を取らずに就寝することが多いと言いますが、それは間違いです!!

また水分補給については下記で説明します。

2、室温
私の住んでいる松本市は夜間から朝方にかけて気温がとても下がるため、夜間にエアコンをかけて寝ることは少ないです。

窓を開けたり、扇風機をかけていれば十分に寝ることが出来ます。

しかし、都会のように熱帯夜になる地域ではそうはいきません。

夜間でも25℃以上あることが多いので、エアコンは必須となっていくと思います。

ここからが問題なのですが、室温を下げると言う重要性ですが、木造住宅と鉄筋コンクリートの住宅では大きく変わってきます。
*最近の木造建築でも気密性が高いので一概には言えませんが、コンクリートの特性に着目した話と思って下さい。

壁がコンクリートの家では外気温と室温の変化が木造住宅とは少し異なるそうです。

コンクリートは熱を伝える速度が遅い特性があり、そのことがポイントになります。

例えば、日中35度まで外気温が上昇し、夜には26度まで下がりました。

室温は夕方28度~30度あったと仮定します。

では夜間の室温はどうなっているでしょうか?

単純に考えると外気温が下がっているので室温も下がると思いがちですが、実際はそうではないそうです。

上記にも書きましたが、コンクリートは熱を通すのが遅いので、夜に室温は極端に下がらず、逆に室温の上昇を招くこともあるそうです。

故に、夜になって気温が下がったからと言ってエアコンを早々と消してしまうと、室温の上昇を招き熱中症の原因になってしまいます。

世間には『エアコンの風が嫌い!!』と言って、エアコンを使用しない方もいらっしゃいますが、熱中症になって命の危機にさらされることを考えると、嫌いだ何だと言っている場合ではないと思います。

なので、風通しの良い部屋であったり、松本市のように夜間にしっかり気温が下がり扇風機だけで十分な環境でない限りは、嫌でもエアコンをかけながら寝るようにしたほうが良いということです!!
*風邪や喉を痛めない程度に!!

3、湿度の管理
熱中症は単に気温が高ければ発症するかと言えばそうではありません。

湿度が高い状態と低い状態では同じ気温でも発症率が大きく異なります。

簡単に言えば
気温が低くても湿度が80%以上あれば熱中症になる!!
と、言うことです。
*気温が高ければ湿度60%以上でも危険な状態にはなります。

特に都会などは湿度が上がりやすく、夏場は不快指数(蒸し暑さの指標:80%を超えると最悪な状態・・・)が極めて高いです。

では、何故湿度が高いといけないかと言いますと、湿度が高いと体が乾かないからです。

暑ければ汗をかきます、その汗が湿度によって乾くことがなく、故に体内の熱を発散しにくくなるという訳です!!

湿度の管理はエアコンのドライで調節出来ます。



この様に湿度を考えて行動することも大事なのです!!


4、水分補給
上記にも少し書きましたが、高齢の方は寝る前に水分を補給しないことが多いです。

一番の原因は『トイレ』だそうです。

確かに高齢になればトイレの回数が増えます。

それを抑えるために水分の摂取を控える方が多いです。

しかし、水分は排尿だけではなく不感蒸泄と言うものがあるので、結局水分は抜けているのです。
高齢者の熱中症対策と参考にして下さい。

なので、足りないものを常に補っていなければどうにもなりません。

逆に言えば、それだけ水分を常に失っているので、就寝前に水分を摂取しても排尿に極端に影響は出ないということです。

と言うことで、水分補給はしっかり行いましょう!!

他にも色々なポイントがあるのですが、以上の4点はしっかり気を付けるようにして下さい!!

目安としてはスポーツドリンクをコップ一杯です。

就寝時は枕元にいつでも補給できるように置いておくのが良いでしょう。
*糖尿病や高血圧症などの持病をお持ちの方は必ず担当医にご相談の上、水分補給を行うようにして下さい!!


以上の4点が今回夜間の熱中症に対して注意する大きなポイントとして私は挙げましたが、もちろんその他にも気を付けなければいけないことは沢山あります。

では、いよいよ真夏に突入ですが、夏バテにも気を付けながら頑張りましょう!!


*症状が出た場合は必ず自己判断せずに病院へ!!
*湿度や温度管理や水分補給について不安な方は必ず医師などにご相談ください!!
*『環境省 熱中症』と検索すると環境省の行っている熱中症予防情報サイトにつながり、色々な情報が見ることが出来ます!!