軟骨について

いつもご覧いただきありがとうございます!

院長のながしまです。

前回、半月板損傷について書きましただ、その中に『線維軟骨(せんいなんこつ)』という言葉が出てきました。

過去に何度か線維軟骨と言う言葉が出てきてますが、線維軟骨って何?と質問を受けたので、今回は回答させて頂きます。

しかし、回答と言っても線維軟骨の話をするのに、結局『軟骨』の話をしなければならないので、今回は軟骨について説明していきます!!

軟骨は脊髄動物に発達している支持器官で軟骨組織は血管・神経・リンパ管には存在しません。


軟骨自体は結合組織に分類され、細胞外基質を軟骨細胞が特徴的とされます。
*細胞外基質 : 細胞外にある超分子構造体

軟骨における細胞外基質は軟骨基質と呼ばれています。

この軟骨基質というのがプロテオグリカン(コンドロイチン硫酸など)です。

軟骨細胞は軟骨基質の中にあり、組織液を介して栄養や酸素を受け取っています(軟骨には血管が存在しません)

何か難しいですね・・・。(これもかなり簡略化してます)

では、ここからやっと線維軟骨が出てくるのですが・・・。

軟骨は硝子軟骨(しょうしなんこつ)・線維軟骨・弾性軟骨の3種類に別れます。

①硝子軟骨
関節面を覆う関節軟骨(多分、一般的に皆さんが軟骨!!と思っている軟骨)
気管軟骨(気管を守る軟骨)
甲状軟骨(俗に言う喉仏)

硝子軟骨が骨の大まかな形を作り、これが骨に置換される(軟骨性骨化)


②線維軟骨
椎間円板(椎間板)
恥骨結合(骨盤と骨盤をつなぐ)
関節半月(前回やった半月板のこと)
関節円板(顎関節・肩鎖関節・胸鎖関節など)

コラーゲンが多くて固く、強い圧力に耐えることができる

③弾性軟骨

耳介軟骨(一般的な耳)
喉頭蓋(のどにあり、食べたものが気管に入らないようにするフタ)

弾性繊維を多く含み、硝子軟骨より弾力性がある


以上の3種類が軟骨となります!!

前回説明させて頂いた半月板は、上記のように線維軟骨であり、強い圧力(体重や運動の衝撃)に耐えることの出来る構造になっている訳です!!



最後になりますが、飲み屋や焼肉屋で目にする『軟骨』(あのコリコリした食感の食べ物)の動物やイカなどの軟骨を食用としています。

以上が簡単ではありましたが軟骨の説明となります。