2025/05/21
いつもご覧いただきありがとうございます!
院長のながしまです。
今回は『ゼロポジション 』について簡単に解説していきたいと思います。
ゼロポジションとは肩関節で用いられる肢位を言います。
これは1960年代にインドの整形外科医が発見した、肩関節へ一番負担を掛けない肢位のことです。
定義として『肩甲棘と上腕骨長軸が一直線になったポイント』を言います。
赤:肩甲棘の軸
青:上腕骨の長軸
上腕骨が外転約140度に上がったとします(一応黒い変な絵が上腕骨が挙上したと思って下さい・・・)
*個人差はありますが、肩関節外転約140度の位置と言われております。
この時に肩甲棘(赤)と上腕骨長軸(青)が直線となり、この状態がゼロポジションと言います!!
ちなみに頭の後ろで手を組んでそこから肘を伸ばしたくらいの姿位と言われております。
先ほど『肩関節へ負担を掛けない』と書きましたが、どういったことかと言いますと、
ゼロポジションでは肩関節周囲の筋肉の緊張が均等になると言われております。
均等になることにより筋肉、腱などの周辺組織への負担が少なくなると言う訳です!!
ローテーターカフ(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)のような複雑な走行をするインナーマッスルの張力が安定するとケガのリスクも減るとされております。
これはオーバーヘッドスポーツ(野球やバレーやテニスなどのように腕を上に挙げる動作がある競技)にとって、ケガの予防など含めて非常に重要なこととなります!!
先ほどから『安定する』と言っておりますが、ゼロポジションでは関節内の動きが少なくなり(安定しているため)無駄な回旋が発生しにくいと言われており、投球時などゼロポジションを保った状態(俗に言う肘が下がらない状態)で投球することにより、ケガのしにくい投球動作が出来る!!という訳ですね!!
因みに、肩関節脱臼の発生した場合、近年ではこのゼロポジションへ腕を持って行くことによって整復する方法がメジャーとなっております。
オーバヘッドスポーツでは肩の障害がとても多く、その多くはゼロポジションで動作が出来ていないのが原因とも言われております。
ただ、それは単に腕が挙がっていない!!だけと言う訳ではありません。
腕が挙がらない理由が存在します。
例えば
・フォームが悪いだけなのか?
・肩関節周囲筋が硬くて上がらないのか?
・肩甲骨の動きが悪いのか?
・背中の筋肉が硬いのか?
その他、まだまだ色々な理由があると思います。
今回は単純にゼロポジションについての解説でしたが、上記のような理由を踏まえての話が出来ればなぁ・・・と考えております!!(すぐではないです・・・)
以上!! 今回はここまで!!